雁田の家

以前工事をさせていただいたお施主さんのご紹介でこちらのお仕事をいただきました。既存キッチンは暗く閉鎖的なので居間との境にある壁を壊し開放的な空間にしたいとの依頼でした。
２階の床荷重を受けている柱を抜くために、たわみにくい米松の集成材を用い、上部の既存梁と構造用合板で一体化させることで壁工法の利点である変形しにくい壁の強さを併せ持たせました。また、窓際にプチ増築をすることで収納スペースを増やすのと同時に窓改修をし、断熱改修に効率的な窓での効果を上げました。両部屋を隔てていた壁は取り除かれ、代わりに4枚引込みのガラス戸が建てられ、冬は暖かく、夏は開放的な空間になりました。
こちらの現場ではお施主さんのご理解と温かなお気持ちをいただき、工事中に高校生が職業体験にやってきました。真剣な眼差しで仕事に向き合う彼の姿を見て、『職人は施主さんに育ててもらう』子方時代に親方が口にしていたことを思い出しました。自分の手仕事を誇れる若い人材が一人でも多く育って欲しいなと思います。

 

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